■NAM——1969
    地獄と化した戦場で、シルバーとブラウンは燃えさかる炎の中を走りぬけ味方のヘリへと向かっていた。
    友軍の実行した無差別爆撃——敵にも味方にも死は公平にやってくる。その手を払い除けた者だけが明日の朝日を見ることができる。血の色に染まった朝日を。
    ヘリの爆音と共に2人は地獄を後にする。そして彼等を呪うかのように、朝日は地上に地獄絵を映し出していった。
■NAM——1975
    カモフラージュされたボートの中で、2人は黙々と戦闘準備を続けていた。微かに匂う草の匂いがこれから起こるであろう戦いの壮絶さを忘れさせてくれる。だがその思いを掻き消すかのように敵の銃撃音が響く。デッキへと駆けあがる2人の心はある予感を感じていた。
    また悪夢が始まる。























