餓狼 MARK OF THE WOLVES
1999年11月26日（MVS）
餓狼シリーズ最大の特徴「ラインバトル」を廃止し、ブレーキングをはじめとした数々の新システムを導入、まったく新しく生まれ変わった「餓狼 MARK OF THE WOLVES」。参戦キャラクターも過去の餓狼伝説シリーズから引き続き参戦しているはテリーのみで、他は全て新キャラクターとなっている。
登場キャラクター
メインストーリー
ロック・ハワード
テリーに拾われたギース・ハワードの忘れ形見。 幼少時に病で母を失っており、その母を助けなかった父、ギースを恨んで止まない。今回は亡き母の真実を求め「キング・オブ・ファイターズ」に参加することにした。
テリー・ボガード
永きにわたるギース・ハワードとの闘いに決着をつけたテリーは、運命的な出会いを果たした宿命の少年ロックと共に、宛のない旅に出た。その旅の中でテリーはロックに今まで自分が学んできた全てを教え、揺れ動くロックの心に目指すべき方向を示唆してやる。
キム・ドンファン
テコンドーの達人、キム・カッファンの長男。 ジェイフンが父親に似て真面目なのに対し、ドンファンは不真面目で道場もさぼりがち。練習そっちのけで行く先はナンパに決まっており、そのたび父カッファンに怒られている。
キム・ジェイフン
テコンドーの達人、キム・カッファンの次男。 カッファンが教えている道場の門下生の中でも、人一倍の頑張り屋。なにより向上心が旺盛で、三度の飯より練習好きな一面を持つ。父カッファン以上に正義を愛すること強く、悪は許せないたちである。
双葉ほたる
友達であるテンの「イトカツ」と共に旅を続ける少女。 母の死と同時に行方不明となった父と兄を捜している。今回は格闘大会「キング・オブ・ファイターズ」で兄に似た男を見たとの噂を聞き、出場する。
牙刀
我が道をゆく孤高の一匹狼。 母を死に追いやった父を倒す力を追い求めている。究極の拳法を身につけるため世界中を武者修行中。絶対の自信家であり、誰であろうと物怖じしない。
彼の前歴は多くが不明であるが、中国国籍ではないらしい事は分かっている。
B・ジェニー
世界有数の財閥、バーン家の一人娘だったが、何不自由ない暮らしの中で、いつも同じ事を考えるようになっていった。生の証・・・・・自分が生きている実感。どうせやるならスリリングに、そしてエキサイトに！派手な事して世間の度肝を抜きたい！義賊集団「リーリンナイツ」誕生の瞬間だった。今回の目的は、「キング・オブ・ファイターズ」の莫大な賞金を頂くことである。
マルコ・ロドリゲス
極限流道場ブラジル支部門下生。 駆け出しの頃、極限流の噂を聞きサウスタウンの道場に挑戦しに行くが、道場主リョウ・サカザキに大敗する。極限流の強さと奥の深さを知り、それまでの格闘技を捨て、頭を丸めて極限流に入門する。その後、努力を重ね着実に腕を上げ、ついに師範代に任命されるまでに成長する。
北斗丸
山奥にて不知火流を修行中の元気な男の子。毎日続く修行の中で、外の世界・・・自分の知らない世界が一体どうなっているのか・・・？と色々疑問や悩みを抱く。遂に一大決心をして山を下りた彼が初めて目の当たりにした世界・・・そこで飛び込んできたのは「キング・オブ・ファイターズ」開催のポスターだった。
フリーマン
この世に生を受けてから、その人生の大半を危険なスラムで過ごした彼がたどり着いた結論は「常に生を実感できるのは死と隣り合わせの時だけ」ということである。今回、最強最悪の滅びの魔人が「キング・オブ・ファイターズ」に出場すると聞きつけ、その未曾有の敵に、かつて無い興奮を覚え参戦する。
グリフォンマスク
デビュー以来、不敗を守り続け、国中の子供達のヒーローであったプロレスラー。 しかし、突如現れた謎の男に敗れて以来、未熟を感じ自信を失い自分を見失ってしまう。そんな中ファンである子供達の声援に元気づけられ再び自分を取り戻し、全てを取り戻す為の厳しい特訓を始めた。
ケビン・ライアン
彼の一人の親友が何者かの手により暗殺されてしまう。仇を討とうにも相手が分からず、悔やんでも悔やみきれない日々を重ねていたとき、一人の子供が現れた。その子供は親友を殺した犯人を知っているという。「おじさんケビンでしょ？ パパの仇を討って・・・・・・！」
グラント
彼が現れる所必ず争乱が起きると言われ、ゴーストタウンと化した街は数知れない・・・。悪魔に魂を売り、手に入れたと言われるその力は、一流の格闘家をも圧倒する程の破壊力があるという。今回、開催される「キング・オブ・ファイターズ」も、実はグラントが影から操っているのではないかと、真しやかに噂されている。
カイン・R・ハインライン
自由の街、「セカンドサウス」の全てを手に入れようとする怜悧な男。その目的はただ一つ・・・。セカンドサウスの完全独立化である。そして全地区のスラム化、真の弱肉強食世界を作り出そうとしている。遂に彼は長年の考えを実行に移し始めた・・・・・。
かつて戦いに全てをかけた男達がいた・・・・。
一方は復讐に身を焦がし、もう一方は野望を胸に抱き・・・・・。彼らに正義など関係なかった。ただ、自分の信念を拳に込めて戦い・・・・・そして己に決着を付けた。
今は昔の物語・・・・・。あれから１０年の月日が経とうとしていた。
その招待状が届いてから、ずっと少年は迷っていた。
・・・・・・・・キング・オブ・ファイターズ。
世界中の格闘家を一堂に集めて開かれる格闘技の祭典。しかし、主催者であるギース・ハワードが謎の死を遂げて以来、一度も開催されていないと言う。
・・・・・・・・それが何故？
少年はもう一度手紙の文面を読み返した。
「Ｍａｘｉｍｕｍ Ｍａｙｈｅｍ キング・オブ・ファイターズ」
開催のお知らせ
この度、１０年ぶりに「キング・オブ・ファイターズ」を開催することが決定いたしました。前優勝者である貴方様にはディフェンディングチャンピオンとして出場して頂きたく存じます。
それから是非、お連れのロック様もお出で下さいます様お願い致します。ロック様の強さは噂で聞いております故、出場して頂ければ盛り上がること間違いございません。
なお、優勝された場合には前回以上の多額の賞金を用意しております。
さらに主催者である我が当主から、特別の優勝商品がございます。
それは・・・・・・・・
前回と同様、少年はここで目をつぶった。しかし一度空を仰ぎ見ると、再び先を進めた。
ロック様のお母様について・・・・・とだけ今は申しておきます。
詳しくは、優勝された時に全てお話しいたします。
それでは、良い返事をお待ちいたします。
ハインライン家執事
アーノルド・セバスチャン
少年は手紙を全て読み終えると、再度目をつぶった。そして数秒の後、何か決心した風に目を見開くと、旅支度をしていた男に言った。
「いいよ・・・・・・・・決めた。」
「そうか、どうする？」
少年は椅子から立ち上がり答えた。
「ああ、セカンドサウスへのチケットは2枚にしてくれ、テリー。」
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