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SNK シューティングヒーローズ

2010.05.27 24の瞳 ~ASO(Armored Scrum Object)~

シューティングファンのみなさん、こんにちわ!
SNKプレイモアでゲーム屋をしています、松下と申します。
今回、「NEOGEO HEROES」というSNKキャラが出てくるシューティングがPSPで発売されるということなので、
シューティングファン(というかシューオタ)の私としてはいてもたまらなくなりました。

ちょっとしばらく、ここのサイトにおじゃましまして、「SNK歴代シューティング」について語らせていただこうと思います。
よろしくおねがいします!

第1回目は、SNKの名作!
「ASO(Armored Scrum Object)」です!

※カッコイイタイトル画面!

このゲームは1986年に、SNKがリリースした、「戦略型シューティングゲーム」です(これ、今私が決めたのですが…(笑)。

「新日本企画」から「SNK」になった矢先の作品で、この旧SNKのロゴといえば「アテナ」「ASO」「怒」を
思い出してどきどきする人も多いのではないでしょうか?(私自身もこのロゴすごくすきです!)

 「ASO」の誕生、苦しい時代からの逆転

ただ、この「ASO」が出る前…
80年代のSNKは非常に厳しい状態だったそうです。
「サターン・オブ・サターン」「オズマウォーズ」「ヴァンガード」など、
画期的な新作を出していたのですが、基板のスペックが低いのもあり、
市場では評価を得ることができず、経営難で米子会社を手放し、社内の人間も大きく減った状態でした。
しかし、残された12人の非常に優秀な開発スタッフは(川崎社長(現SNKプレイモア会長)が当時“24の瞳“と呼んでいたそうです)川崎指揮のもと、
困難な状況下で「ASO」を開発しました。

※そして、この「ASO」のヒットは後の大ヒット作「怒」に繋がることになります。

 「ASO」とは…

長くなりました。
この「ASO(Armored Scrum Object)」ですが、シューティングゲームとして、非常に画期的なシステムを持っています。

自機の「SYD」はスタート時には普通の装備しかありません。
ですが、S、L、Mのパネルアイテムを取ることで、次第にパワーアップして行きます。
ある程度取るとミスしても装備が元に戻らない、ユーザーに優しいシステムを採用しています。

特徴的なのが、「アーマーシステム」です。
全8種類の「アーマー」でSYDは様々なパワーアップをすることができます。
一つのアーマーは3種類のパーツを集めることで貯めることができ、このアーマーをボタンで装着し、面やボスに合わせて対応して戦っていきます。

※サンダーアーマー装着時のSYD

 「戦略型シューティング」

「ASO」の自機はデフォルトでは非常に弱く、敵もトリッキーでボスも絶妙な攻撃でプレイヤーを苦しめます。
(SYDのあたり判定も今のシューティングと比較しなくても、微妙に大きい気がします(笑))
ただ、「ASO」はパターン化を想定して緻密にゲームが設計してあり位置取り、
タイミング、「アーマー」の使い方を学ぶことで、攻略法を生み出していける内容となっています。
戦略要素に重点をおいたシューティングなのですが、アクション要素ときれいに連動していて、非常にバランスがいいゲームです。

※サンダーアーマー!!

独特で面白い世界観

「ASO」は基本的にメカメカしい世界観なのですが、それだけではなく、龍やサソリを思わせる造形のメカや、
シャリプトラなど一回やられたボスが「再生シャリプトラ」として復活するなど、鮮烈な印象を残してくれました。
名前も「ジョジョ・ゼゼ」※「ボンボネラ」「ヤクート551」「コロス114」など、今見ても不思議な名前ですね。

※ちなみにこれも「ジョジョ・ゼゼII」という再生キャラがいます(笑)。

※1面ボス「ヘカテリアン」

FM音源らしい、軽快なサウンド

「ASO」といえば、その音楽を思い出す人も多いかと思います。
当時はゲームサウンドが非常にグレードアップし始めた時代で、使えるFMのチャンネル数が増え、
PCMを使ったドラムなど、本物の音楽に近くなっていく境目でもありました。

その中「ASO」はFM音源独特のキンキンしたテクノを感じさせる音楽でいかにも「ゲーム」という軽快なサウンドになっています。
「SYDのテーマ」や「SYDのオーバードライブ」はSNK屈指の名曲だと思っています。

※「ASO」の音楽が入っているCDです、まだ大事に取ってありました(笑)

当時の風景

うろ覚えと当時の資料が元なので(笑)、なかなか話しづらいですが、85〜86年当時は妙に戦闘機以外が自機のシューティングが多かったと記憶しています。
ファンシーキャラだったり、ロボットが自機だったり、多種多様な世界観の中、無骨な「ASO」は少しオールドスタイルな印象でした。
ただ、ひとたびプレイするとその「戦略性」に多くのシューターが魅了されました。
ルールのハードルは高かったものの、適当に遊んでも楽しいアーケードゲームの鏡みたいなソフトでした。
この当時はルールを工夫したアクション、シューティングが比較的多かったのですが「ASO」はその傑作群の一つとして、ゲーム史に残るタイトルだと思います。

あと、「ファミリーコンピュータ」にも移植されましたね。
アーマー装備が簡略化されていた以外は良好な移植でした。
「あっそう!(ASO)キャンペーン」というSNKグッズがもらえるキャンペーンも展開していました(笑)。

※当時のゲーム誌の記事 今でも宝物です。
 (Beep! 1986年3月号)

おわりに

「ASO」はネオジオで続編が出ていますが、ゲーム性が大きく変わっています。
2人同時プレイはなかなか爽快で、サウンドもよく(特にグラフィックが良い!)、「ASO II」独特の面白さが出ている秀作タイトルです。
ただ、初代「ASO」の緻密な戦略性もとても面白いと思いますので、機会がありましたらみなさまも「ASO」で遊んでみてくださいね。
便利なシールドアーマーがデフォで一定ボスにはサンダーアーマー、ファイヤーアーマーで倒しましょうっ!!(笑)。

…「ASO III」も作りたいなぁー。 伝説の12人の匠の再結成でー!。

では、また!!

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