暗黒神アンブロジァを復活させんと、世界に災厄を引き起こした天草四郎時貞は1人の剣士に滅ぼされ、その存在は史実に記されることはなかった。
復活した天草に深く関わった人間の1人、覇王丸はある晩、突然の闇討ちをうける。たやすく首を取られる覇王丸ではなく、逆にその男を捕らえたのだが・・・。
男はあきらかに何者かに、それも暗黒の力に操られていた。
そして、覇王丸に向かってこう言った。「貴様の魂はいずれ奪ってやる・・・。あんぶろじぁ・・復活。」魔性の者が自分の命を狙っている。天草と同じ暗黒の影を感じとった覇王丸は、剣技の師を訪れた。覇王丸の話を聞いて師はいつになく険しい表情で覇王丸を見据えた。
「あやつには近付くでない。お前はたしかに強ぅなった。しかし、手をだすでないぞ。よいな。」
たしかに師は何かを知っている様子であったが、何も語らなかったし、覇王丸も聞こうとはしなかった。その夜、久しぶりに師と酒を酌み交わした覇王丸は夜明けを待たずして旅にでた。
口元に不敵な笑みを浮かべて。
|