THE KING OF FIGHTERS 2002 UNLIMITED MATCH

ネオジオ博士の2002UM講座

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第02回講座 システムの変化について

 みなさんこんにちは。ネオジオ博士です。外もだんだんと寒くなってきましたね。みなさんは風邪など体調を崩されてはいませんか。開発現場は外の寒さに負けない気合の中、開発に励んでいます。最後の最後まで良い作品に仕上げるべく頑張りますので、発売するその日まで楽しみに待っていて下さいね。

 それでは講座第2回目となる今回は、「KOF2002」(以下、ネオジオ版)と比べてシステムがどのように変化したのかについて色々とお話したいと思います。ネオジオ版をプレイした事がないという方がいましたら、まずはシステムのページにて基本システムをご参照下さい。

 本作「KOF2002UM」においてもっとも変化したシステムとして、“MAX2”と“どこでもキャンセル”が挙げられます。まずMAX2の場合、ネオジオ版では演出重視の隠し技扱いとしてキャラによって性能差が大きかったのですが、本作ではしっかりと戦略に組み込むことが出来る様にコマンドの見直しから性能の強化、技内容の変更を全キャラにわたり調整を行いました。これにより単なる魅せ技から、一発逆転要素を秘めた技へと変貌を遂げております。とは言っても性能だけに目を向けたわけではなく、演出面でも同様に強化しておりますので、より派手に、そして使って面白い技に仕上げております。
 次にどこでもキャンセルに関しましては、以前はシステムの性質上、打撃技を多く持つキャラが恩恵を受け、溜めキャラや投げキャラにはあまり恩恵を受けられないものとなっておりましたが、本作においては全てのキャラが有効に使えるように、システムの見直しを図りました。詳しい内容については後述となりますが、この“新どこでもキャンセル”で新たな戦略を築けると思います。

それではこのほかにもネオジオ版と比べてシステム面がどのように変化したのか、以下にまとめて紹介したいと思います。

  • 試合時間の増加。
  • 体力値の増加。
  • ガードクラッシュゲージの実装。
  • 全キャラクターガードクラッシュ値の回復時間の早さを平均化。
  • 全キャラクターの緊急回避の性能を平均化。
  • 全キャラクターのジャンプ予備動作を平均化。
  • コマンド入力時斜め方向を1Fの入力でも認識するように変更。
  • ランダムダメージを削除。
  • 投げ外し猶予時間の短縮。
  • 通常投げに対し強攻撃ボタン以外を押すと投げ外し不能に変更。
  • 通常投げのダメージ低下。
  • 立ちやしゃがみに移行してもコマンドの溜め状態が維持できるように変更。
  • 全キャラクターのガードキャンセルふっとばしの攻撃持続時間や硬直を平均化。
  • 全キャラクターのガードキャンセルふっとばしの攻撃判定を強化。
  • ガードキャンセル緊急回避の移動距離と移動スピードがアップ。
  • 対空技(鬼焼き等)の硬直中に攻撃されるとカウンターヒットするように変更。
  • 対空技の1ヒット目をヒットバックしないように変更。
  • 対空技が空中ヒット時全段ヒットするように変更。
  • コマンド投げの空振り時の硬直中に攻撃されるとカウンターヒットするように変更。
  • MAX発動しなくても、ゲージ3本消費でMAX超必殺技を出せるように変更。
    (スーパーキャンセルの場合は4本消費、MAX発動中はゲージ+1本で使用可能)
  • MAX発動しなくても、赤体力+ゲージ3本消費でMAX2を出せるように変更。
    (MAX発動中は+1本で使用可能)
  • MAX2の使用可能体力値の増加。
  • MAX発動時に全ての超必殺技がどこでもキャンセル可能に変更。
  • 全キャラクターのMAX発動時の硬直を平均化。
    (ネオジオ版KOF2002のキムの硬直に合わせる)
  • MAX発動中、攻撃をヒットorガードさせた際は溜め技を溜めずに出せるように。
    例:通常時 ←タメ→+攻撃ボタン/MAX発動中攻撃ヒットorガード時 ←→+攻撃ボタン
  • クイックMAX発動を行ったときの超必殺技以外のコンボ中のダメージの減少。
    (コンボが途切れるとMAX発動中のダメージに戻る)
  • MAX2使用後一定時間MAX2が行えないように変更。
  • 全ての移動技中は投げ外しが出来ないように変更。
  • 全ての当て身技中は投げ外しが出来ないように変更。

 以上がシステム面に関するネオジオ版からの変更点となります。それではその中でも特に大きな変更点について詳しくご説明させていただきます。

■投げ外し猶予時間の短縮

 ネオジオ版では投げ外しが容易に出来たために通常投げの価値が非常に低く、戦略的にも緊急回避や一部の技の隙に対して行う程度で、相手のガードを崩す手段としては弱い存在でしたが、本作では投げ外し猶予時間の短縮を行い、通常投げの価値を高めてみました。これにより軽視されがちだった通常投げにもスポットが当たり、戦略の幅を広げる要因になると考えております。

■MAX発動を行わなくても、MAX超必殺技やMAX2を出すことが出来るように変更

 「KOF’98UM」の“ADVANCED”モードで、MAX発動を行わなくてもゲージ3本消費する事によりいつでもMAX超必殺技を発動できましたが、本作でもそのシステムを採用し、ゲージが3本あればMAX発動せずにMAX超必殺技とMAX2を出せるようになりました。(MAX2の場合は一定の体力以下の時)
 これによりゲージさえあれば、いつでもMAX超必殺技やMAX2を使用することが可能となるので、戦術のバリエーションが今まで以上に広がることが予想されます。

■MAX2の使用可能体力の増加と使用制限

 ネオジオ版ではMAX2の使用可能体力が非常に少なかったこともあり、今作ではその体力幅を増やしてみました。また体力ゲージの色に関しても、より分かりやすくする為に使用可能状態になると赤色に変化する様、変更しております。
 ただし今まで紹介したような一方的な強化ばかりでは危険ですので、MAX2使用後は一定時間使用出来なくなるように制限も設けております。

<MAX2使用可能状態>

<MAX2使用不能状態>

■超必殺技のどこでもキャンセル対応化

 一部の限られた必殺技だけがどこでもキャンセル対応であったネオジオ版に対し、本作では全ての超必殺技がどこでもキャンセル対応技となりました。これによりMAX発動中の技の繋ぎの自由度が高くなり、どこでもキャンセルの恩恵をあまり受けることが無かった投げキャラも恩恵の対象となりました。通常時はスーパーキャンセルとして扱われる繋ぎもMAX発動中はどこでもキャンセルとして扱われるので、ゲージの消費量も抑えられ、「KOF’99」や「KOF2000」に存在したカウンターモードに近い使い方も可能となります。またどこでもキャンセルは通常時の通常技キャンセルよりキャンセル受付猶予時間が長いため、ヒット確認が容易となり、複雑で高度な連続技が出来ない初心者、中級者の方でもダメージを与えられるチャンスが増えます。

■MAX発動中、攻撃をヒットorガードさせた際は溜め技を溜めずに出せるように変更

 溜めキャラがどこでもキャンセルの恩恵が少ないことを受け、救済措置の一環としてMAX発動中は攻撃ヒットorガード時のみ、溜めなくても技を出せるようにしました。
 この溜め無し必殺技を使うことで、ネオジオ版ではコマンドの関係上行うことができなかったコンボを作ることが可能となり、通常時とは異なる戦略が出来ますので、今までと一味違った溜めキャラが楽しめると思われます。

<例:ハイデルンで、遠距離SP→どこでもキャンセルムーンスラッシャー>

1.MAX発動中、遠距離SPヒット。

2.遠距離SPどこでもキャンセル。

3.溜め無しムーンスラッシャー。

 以上、今回はネオジオ版からのシステム変更点についてお話させてもらいました。次回講座では新規背景にMAX2のカットイン演出、表示物などグラフィック的な変更点についてご紹介していきたいと思います。
 それではまた次回の講座でお会いしましょう!
博士とポケ子のねおじお話2!
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