みなさんこんにちは、ネオジオ博士です。ついにこの日がやってきました！本日6月26日は、PS2版「THE KING OF FIGHTERS’98 ULTIMATE MATCH」の発売日です。ユーザーの皆様、本当に長い間、お待たせして申し訳ありませんでした。是非、思う存分ご家庭で遊びつくして下さい！なお、初回特典には“花蝶扇ミニ携帯ストラップ”が付きますので、欲しい方はお早めにお買い求め下さいね。

　さて、今回のネオジオ博士講座は、以前開発秘話としてお伝え致しました没ステージに続き、泣く泣くお蔵入りとなった没技についてご紹介させて頂きたいと思います。

■紅丸　“紅丸シュート（仮）”
　“紅丸コレダー”の後、ダウンした相手を蹴り飛ばすという「KOF’96」でなぜかCPU紅丸のみが使用出来た幻の技です。追撃を行った場合はダメージが増える代わりに受け身を取れるようにし、追撃を行わなかった場合は起き攻めへ移行しやすくなるといった調整で技の追加を考えていましたが、“紅丸コレダー”の1フレ投げへの変更、“エレクトリッガー”の存在を考え、追加案は没となりました。

■裏テリー　“ハイアングルゲイザー”
　PS版「リアルバウト餓狼伝説スペシャルDM」において、最後の締め技が“トリプルゲイザー”になっている隠し技の“ハイアングルゲイザー”を、当初裏テリーに入れる予定でした。しかし表テリーと性能が近くなってしまう為、DM版“ハイアングルゲイザー”は没となりました。

■アンディ　“爆裂天翔拳”
　「リアルバウト餓狼伝説スペシャル」のEXアンディの持つ潜在能力、“爆裂天翔拳”を表アンディに入れる予定でしたが、横方向の攻撃という事で“飛翔流星拳”と被る上に、“飛翔流星拳”の存在価値を薄めてしまう恐れがあった為、廃案となりました。

■裏リョウ　“虎煌撃”
　「龍虎の拳 外伝」にあったダウン中の相手に“虎煌拳”を打ちこむ技ですが、原作のモーションがゆっくりな為、ダウン時間の短い「KOF」では再現が難しく、技を決めるポイントがほとんど無いという理由から没となりました。“空中虎煌拳”にダウン追撃判定があるのは、その没となった“虎煌撃”の名残です。

■ラルフ　“急降下バルカンパンチ（仮）”
　空中で発動する超必殺技で、“急降下爆弾パンチ”で突っ込んだ後、空中に浮いた状態でダウン中の相手にパンチを何発も決める技でしたが、絵的にラルフには無理があるという事から没となりました。

■香澄　“桜花扇溝”
　“桜花扇溝（おうかせんこう）”は当て身タイプの超必殺技で、当て身成立後、流れるように乱舞を繰り出し、最後に超重ね当てで締めるという技でした。実際に“桜花扇溝”は開発途中段階までは香澄に実装されていましたが、調整の方向性として香澄は“重ね当て”主体で戦わせたいという事になり、最終的に消える事となりました。

■クラウザー　“カイザークロー”
　「リアルバウト餓狼伝説2」にあった空中の相手を掴んで地面に叩きつける大門の“天地返し”のような必殺技です。既にクラウザーには多くの技が実装されており、これ以上、割り振るコマンドが無かった事もあり没となってしまいました。

■クラウザー　“カイザーインフェルノ”
　「KOF’96」開発当時、途中まで作成されていたにも関わらず、日の目を見ることの無かった幻の超必殺技です。炎を纏いながら側転を行い、“フライングボディプレス”でフィニッシュをするというなんとも豪快な技でした。クラウザーの参戦を機にこの“カイザーインフェルノ”の復活も考えてはいたのですが、こちらも“カイザークロー”と同じ理由で、割り振るコマンドが無かった為、没となりました。もし裏クラウザーを作っていれば、実現出来たかもしれませんね。

　以上が本作において実装されることの無かった没技となります。実を言うと技だけでなくキャラクターにおいても「リアルバウト餓狼伝説」シリーズ仕様の裏キムや、「龍虎の拳」シリーズの性能に準拠した裏Mr.BIGなど、何人かの追加裏キャラクターを考えてもいました。期間などの兼ね合いもあり登場することはありませんでしたが、またどこかでこういったキャラクターを登場させる事が出来たら面白いでしょうね。

　それでは最後にPS2版の発売を記念しておまけネタのヒントを一つ。江坂ステージである条件を満たして試合に勝利すると、勝利演出時に“とあるキャラ”が出現します。誰が出てくるかはご自身の目で確かめて下さい。ちなみに「たけし＆ミカ」とは別ですよ。答えは･･･今年の東京ゲームショウで皆さんにお伝えしたいと思います。
　 という事で昨年末より長らく続けさせていただきました博士講座の定期更新は今回で最後となります。またみなさんにお会いできる事を楽しみにしつつ、これからも新しい作品を作り続けたいと思います。以上、ネオジオ博士でした〜。