|
|
|
眩い光と闇が交差する世界(ライブハウス)に激しいビートの海、
うねるような人の波が踊っている。
その中に一際目を引く赤い髪の男が佇んでいる。
八神庵だ。
彼を取り巻くようにうごめく人の波は、まるで神に祈りを捧げる巡礼者の様だ。
ビートが祈りとなり、巡礼者達をさらにトランス状態へと導いて行く。
その中心に佇む庵はまるで、静寂の世界で瞑想しているかの如く動かない。
祈り(ビート)が最高潮に達する寸前、彼の口元が微かに動いた。
「これは宿命だ……」
その言葉と共に、世界(ライブハウス)は漆黒の闇へと変わった。
次の瞬間眩い光に満たされた世界(ライブハウス)に八神庵の姿は無かった…。
神の姿が消えた世界(ライブハウス)は退屈な現実へと切替わっていた…。
|
|