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午前2時の誰もいない砂浜。打ち上げられた流木の陰に人影がしゃがみこんでいる。
人影は暗視ゴーグルを透かし、砂浜を見渡した。
目標地点に既にたどりついているはずのチーム・メンバー4人の姿はどこにも見えない。
「目標地点を確認。現在位置を知らせよ」返信はない。
その時、人影の背後に別の影が現れ、首にナイフが当てられていた。
「ライアン上等兵、今貴方は死亡した事になります」
声は感情のない冷たいものだった。青い髪が潮風に揺れている。
「レオナ、君が味方でよかったと今実感したよ」
「命令ならば、味方でも倒します」
レオナの言葉にライアンは苦笑いした。
「任務完了」レオナはヘッドフォンに呟いた。
模擬戦闘で倒された4人がよろめきながら現れた頃、ヘッドフォンに返信が届いた。
「任務ご苦労。今迎えのヘリをやった。直ぐに戻れ。次の任務はKOFへの参加だ」
「イエッサー」レオナは答えると暗黒の海を見つめた。
浜辺に着陸したヘリに乗り込んだレオナは、呆然と立ち尽くす5つの影に向かって敬礼した。
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