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砂漠の中のモーテル。テリーがここに滞在して半月が過ぎようとしている。
窓から外を眺めていると部屋のドアをノックする音がした。
ドアを開けると、モーテルの管理人の娘が立っていた。
「やあ、レネ」テリーは微笑む。
「これ…届いてた」オズオズと封書を差し出すレネ。
「ありがとう」テリーが封書を受け取ると、娘はニッコリと微笑み走り去った。
部屋に戻ったテリーは、スプリングの悪いベッドに腰を下ろし封書を開いた。
「今度の開催場所はサウスタウンか」
そう呟くと、そのままベッドへ体を沈め、天井を見つめる。
<あの街もだいぶ様変わりしたんだろうな・・>
しばしの間、目を閉じていたテリーはベッドからゆっくりと起き上がった。
ベッドの横に置かれた時計に目をやると、午後4時になろうとしている。
テリーはほったらかしにしているロックの事を思った。
「静かな日々とも、しばらくお別れだな」
そう呟くとテリーは使い古されたナップサック1個を持って部屋を後にした。
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