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ソワレは兄のアルバを探し回っていた。嫌な予感がする。
「どこだ、どこに居るんだ、兄さん」
心当たりは全て探した。しかしアルバは見つからない…。
<まさか、まさかあの男に会いに行ったのか?!>
ソワレは、走った。そして、倉庫街の一角の袋小路にアルバは居た。
その目線の先には大男が立ちはだかっていた。
男の顔は夜の闇に隠れて見えないが、その首にある傷はハッキリとわかる。
「兄さん!」
ソワレはアルバに向かい叫んだ。次の瞬間、男の背後から閃光が走った。
アルバがゆっくりと倒れてゆく……。
「夢……夢だったのか」
ベッドの上に跳ね起きたソワレの手は汗ばんでいた。外は夜明けを迎えようとしている。
「今の夢は現実にはさせないぜ。
兄さんをフェイトと同じ目には合わせたりしない。俺の手で、兄さんを守る」
ソワレは静かに決意をした。
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