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ダウンタウンの一角。そこには築40年は経っていそうなアパートが立ち並ぶ。
「気分が悪くなる場所だぜ」
そう言いながら、K'の視線はバスケットを楽しんでいる子供達を見た。
「いつまで此処に足止めされるんだよ!」
K'の苛立ちの原因は、この2日間マキシマと連絡が取れないことにあった。
「人と会う約束があるから出掛ける」
「何か動きがあったのか」
「いや、それは解らない。それを確かめるためだ。いい子にしてろよ」
そう言い残しマキシマは部屋を後にした。それから2日が過ぎた。
部屋に戻ったK'はマキシマが帰っていない事を確認し、ソファーへと倒れこんだ。すると、
「今、戻ったぞ!いい子にしてたお土産はアイスクリームだ」
声と同時にドアが開き、あわてて飛び起きたK'は無愛想に言った。
「アイスなんか食ってる場合じゃねぇーだろう」
「そう怒るな、食ったら直ぐに出るぞ」
「準備は出来てる」無愛想に答えるK'の手には、土産のアイスが握られていた。
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